クリムゾンシュラウド感想攻略レビュー

さて、そびえたつ糞の塊のような糞ゲーだが、最後までやらずに断じるのはよろしくない。
というわけで、現在2週目の中盤な私が現状での再レビューをしよう。

テンポ悪い

凄まじいまでのテンポの悪さ。どのくらい悪いかと言うと
・全体魔法で発動ミスしたら、わざわざ対象全員に「miss」ってのが順番に出る
・しかも1体1体へのmiss演出が長い
・かかってる状態効果全てを、そいつのターンがくるたびに文章で全列挙してくれる
PSP?って思うくらいのローディングの長さ

とにかく、ついAボタンを連打してしまうくらいのテンポの悪さ。

どこがTRPG風なのか

まさか、敵に前衛後衛が居る時、後衛に近接戦闘キャラが殴りかかってもノーペナルティーだとは思わなかった。
私の知る限り、このシチュエーションでノーペナルティで後衛を殴れるTRPGを聞いたことが無い。

ボーナスダイスの致命的欠陥

このゲーム、判定の際に「ボーナスダイス」というものを使って、魔法の成功率や威力をあげることができる。
これ自体は「面白い」要素なのだが、まったくもって使いこなせていない。
また、これには重大な欠陥がある。

ボーナスダイスにはしょぼい4面ダイスから、手に入れづらい20面ダイスまで色々ある。
さて、成功率が0%の魔法をボーナスダイスで成功させてみようと思う。
この際クリムゾンシュラウドの謎仕様により、4面ダイスが最も成功率が高くなる。
細かい仕様は割愛するが、「どんなに確率が低くても、ボーナスダイスふりで最大値を出せば成功する」という謎仕様のせい。
よって、4面ダイスで4を出せば成功する。つまり25%だ。
どんな強敵でも、25%で睡眠が効く。
ラスボスにも効く。
寝るとかなり長い間目覚めないので、その間に補助魔法かけ放題、MP回復スキル使いたい放題である。
ちなみに仕様の問題で4面ボーナスダイスを1個より2個使う方が成功率が下がる。
ばーか。

致命的欠陥魔法

その名はコンセントレイト
「次の魔法の成功率を100%にする」
もう危ない匂いしかしない。
こんなもの、ゲームデザインをかじってる人間なら100%作らない糞スキルである。
コンセントレイトからの睡眠魔法で、ラスボスすら永久睡眠ループである。
ばーーか。

MPの仕様が決定的におかしい

MPは基本的に戦闘行動をするか、戦闘スキルの瞑想を使うことで回復する。
(もちろんアイテムもあるが消耗品なので節約したい)
さて、お気づきだろうか。
戦闘中にしか増えないのである。
よって、敵を最後の一匹まで追いつめたら、睡眠で眠らせて瞑想連打がデフォである。
この瞑想連打が、戦闘のメイン部分より時間がかかるのである。
戦闘20分のうち、10分以上が瞑想連打。
何をしたいんだこのゲームは。

MPの仕様がやっぱり決定的におかしい

ダンジョンの中を歩いているとMPが減る。
はて、私は狂ってしまったのだろうか?
いや、私は正常である。
クリムゾンシュラウドは、ダンジョンの中を歩いているとMPが減るのである。

ボス戦前に、ボスに一番近い雑魚湧き部屋に入り、瞑想を連発しろということである。
何が楽しいんだこのセットアップ作業?
なぜHPは戦闘開始時に満タンになるのに、MPはそうしなかったのか、設計意図を是非聞いてみたい。

ストレス製造機「コンボシステム」

同属性の魔法やスキルを使わないように最大6回まで連続で行動することで、コンボボーナスが入る。
このコンボボーナスによって手に入るのが、ボーナスダイスである。
3連コンボ達成で4面体が。
4連コンボ達成で6面体が。
以降8面体、10面体がもらえる。

さて、このボーナスダイス。
戦闘をまたいで持ちこしが可能である。
もう嫌な予感しかしないだろう? その通りだ。
戦闘終了時に、ボーナスダイスを稼ぐ作業が始まる。
もう、馬鹿としか思えない。
戦闘を長引かせるほど有利なシステムなんて、何故積もうと思った?

しかもこのコンボ、嫌な点がさらに2つあるのだ。
それぞれの属性には、次にこの属性を使うとコンボになりませんよという属性が設定されている。
火属性のあとには、氷属性ではコンボにならない。
氷属性のあちには、風属性ではコンボにならない。

ただでさえ既に使った属性は使えないというストレスを溜めながら、この覚えにくい糞相関表による禁止事項がさらにプラスされているわけだ。わはは。笑うしかない。
さらに敵の行動もコンボに組み込まれるため、敵を寝かしつけないと6連コンボとかできるわけがない。
そりゃ睡眠ゲーになるわけだわ。

ダイスボーナスとかもう放っておけよと思うかもしれないが、コンボを成立させると攻撃の威力があがるもんだから、コンボは常に意識しないといけないのだ。
はぁ……。なんて終わっているゲームなんだろうか。

重要アイテムが隠されている

とある部屋に入ると「敵に見つかりそうだ。隠密判定をせよ」と言われる。
これに成功すると重要アイテムが手に入らず、先に進めない。
もうこの段階で意味が分からない。
さて、運よく(?)隠密に失敗して戦闘になったとしよう。
この戦闘で後衛の最奥にいるアーチャーを先に倒さないと重要アイテムが手に入らないまま戦闘が終了する。
意味分かるだろうか?

いかにも回避すべき戦闘をわざと行い、かつ普通はやらない最奥後衛先潰しというヘンテコな行動をとらない限り、重要アイテムが手に入らないのである。

詰まった人いるだろうから書いておくけど、ゲルセマ水道でスケルトンアーチャーBから倒すと増援として出てくるスケルトンメイジ。こいつが重要アイテムを落とします。
ちなみに、このゲルセマ水道に重要アイテムがあるというヒントは一切ない。

なるほど、これで15時間も無駄に迷わせれば公称通りクリアに20時間かかるRPGになりそうですなぁ。

褒めるべきところがない

とにかくどっちつかずで、何も良い所が無い。
半熟英雄DSや、デビリッシュボールバウンダーよりは面白いことを保証しよう。
だがその程度である。

総括

さて、クリムゾンシュラウドを総括しよう。

ひたすら硬くて殺意の高い面倒極まりない雑魚どもを、敵の行動によって潰されまくる上制限ばっかりで楽しくないコンボを一生懸命組み立てながら戦い、倒しきる寸前に無力化してMP回復とボーナスダイス回収作業を延々と行いながら、無ヒントの重要アイテムを探してまわり、中ボスには25%睡眠魔法連打、終盤ボスにはコンセントレイト睡眠を使ってハメ殺し、ゲームブック風のストーリーを読んでいくゲーム。

うわぁ。
楽しいわけねーだろ。マジで。

感想

TRPG風なんて言って自分でオタクからのハードルあげておきながら、中身は結局JRPG的な計算式不明瞭戦闘を行わせ、時々それっぽく「ボーナスダイス^q^」「ゲームブック風言いまわし^q^」とかほざいてる糞ゲーである。

こんなもんがTRPGだと思われたら甚だ迷惑だ。
制作者は本当にTRPGで遊んだことあるのか?
メタルフィギュア使ってればTRPGとか思ってんじゃないのか?
言っとくけど、今時メタルフィギュア使うTRPGなんて無いぞ。

明らかにパクり元としているであろうD&Dに謝れ!

LEVEL5

今後、どんなに面白そうな作品が出ても、LEVEL5が絡んでたら絶対買いません。
今回が最後、今度こそはと思いながら何度騙されたか。
買ってはいけない
マーベラス
・LEVEL5
ビックカメラ

乱数の使い方が決定的におかしい(追記)

武器防具の合成ができるのだが、その時サイコロをふって要求された値以上を出す必要がある。
合成に成功しても失敗しても、触媒アイテムが失われる。
合成はマップ上でいつでもできる。
マップ上ではいつでもセーブができる。
はい、セーブロードゲーの完成です。

味方を殴ろう(追記)

攻撃に成功するとMPが回復する。
攻撃をくらうとMPが回復する。
結果として、睡眠で無力化した敵の前で味方同士殴り合います。
そうでなくとも、魔法使いの手番が余っている時は味方を殴ります。
FF2かよ……。