「魔法少女まどか☆マギカ」最終回ネタバレあり。

実に面白いアニメでした。
アニメオリジナルだから、原作つきと違ってストーリーも不明。
久々にリアルタイムに追いかけて良かったと思える作品でしたね。
 
先日11話と12話(最終回)が放送され、広げた風呂敷もきっちり片づけた感じがします。
「まどかが何故超強いのか」あたりは、説明されずにブン投げされると思ってたので。
1話から順に積み上げてきた「まどか☆マギカのルール」に従って、そこから逸脱することなく十分な大円談を迎えられたことに、シナリオライターの実力を感じますね。
 
いきあたりばったりではなく、最初からストーリーを全て考えておいたんでしょう。
素晴らしい作品でした。

アンハッピーエンド

私はハッピーエンドが好きでして。
そういう意味では、まどか☆マギカは実にアンハッピーエンドで終わってしまいました。
「終わり方ひどくね?」とはそういうことです。
 
魔法少女は「魔力枯渇による死亡」の運命からは逃れられず。(たぶん)相変わらずの「ゾンビ体質」のまま。
「願いの対価として、魔獣とのバトルを義務付けられる」のは正当なルールですけど…。
 
そして暁美ほむら
あんなに頑張ってまどかを助けようとしたのに、最後に彼女に残されたのは「まどかから与えられた、永遠に戦い続けるという呪い」
 
まどか☆マギカの世界の幸福は「魔法少女にならないこと」なのに、彼女は再構築された世界でも魔法少女のままでした。
 
まどかの事を忘れさせ「まどかを助けたいから魔法少女になる」という事象自体を無に帰してやるのが情けってものじゃないでしょうか?
今のほむらって、何のために魔法少女になったのさって感じですよね。
助ける相手は喪失し、魔法少女になるという結果だけが残った。
お金もらってないのに、借金だけ負った。みたいな?

暁美ほむらの孤独

さやかが消滅し、残されたほむら、マミ、杏子。
早晩にもマミ、杏子も消滅することでしょう。
(敵にやられたり、事故ったり、魔力を使いきったりしてね)
事実、最後に流れた「魔獣に立ち向かうほむら」の横に、マミも杏子もいませんでした。
というか、QBすらいなかったよね…。
 
そうなってすら戦うほむら。
そして「がんばって」と無責任に言い放つまどか。
カワイソスなんてレベルではなく、これはもうキングカワイソスでしょう。

綺麗なQB

魔獣編のQBは、実に綺麗なQBっぽいですね。
QB好きとしては良い演出でした。
 
QBの行動原理である「別に人間を嫌っているわけじゃない」「倫理的にではなく、論理的に正しいことを行う」という面が強調されていました。
ほむらが「前の世界ではあなたとの関係も険悪だったし」と言っている以上、この世界では険悪ではないわけです。
 
つまり、前世界ではQBと人類の立場がうまく噛み合わなかっただけで、立場さえ噛み合うのならば仲良くできるってことです。
 
QBが大嫌いで、絶対悪として扱っていた人達も、これで留飲を下げてくれることでしょう。
QBは悪人じゃなかったんだ!ってね。