鋼の錬金術師

来月号で完結すると聞いて、既刊を全て読み直してみた感想。
…。
つまらん。
いや…、つまらなくはない?ちゃんと伏線は気になるし、続きも気になるし、ドキドキさせる展開もある。
だが何だろう。なんかおかしい。
 
読み直してみると、作者が最初から全てのストーリーを考えていたことがわかる。
超序盤で出てきた伏線も、しっかり後に回収されている。
 
なのだが。
逆にそれがいけないのか、全ての話が「作者の引いたストーリーという名のレールの上」を走っている。
しかも素晴らしいほどに無駄なく。
 
おかげで、キャラクター達もその都合に振り回される。
後から今の展開を逆算すると、全て作者の計算づくだったのが分かってしまう。
出産話をやりたいから、ウィンリーを呼び出すために、戦闘でオートメイルを破損させるために、事件を起こす。
こんな感じ。
 
どうにもキャラが生きている気がしない。
すべて台本通りに演じているように見えてしまう。
だからどのキャラにも感情移入ができない。
ロイ・マスタングの激怒すら、全て計算づくに見えてしまう。
 
ずっと昔聞いたところによると、ハガレンの作者は「売れる漫画を作る」という宣言の元ハガレンを書いたそうな。(んだっけな?とりあえず、売れるように意図的にやっているとかそんな話)
プロとして流石だ。
同様に、車田正美も「男坂」こそ描きたい漫画であったにも関わらず打ち切られ、じゃあ売れる漫画描いてやんよと「聖闘士星矢」を描いたそうな。
 
似たように見えるがが、星矢たちは生きていたと思う。
後から見ると、ストーリーには矛盾がちらほらあるし、姉は○○○じゃなかったんかい!wここまできて!?wそれでいいのかwwwとかツッコミたいところはいくらでもある。
 
でも、どっちが共感できたかというと、やっぱり星矢なんだよなぁ…。