「日本の先住民族と認めて」 首都圏のアイヌの人々、民族衣装着て署名集め…政府の動き鈍く

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1106945.html
スレでは「民間レベルの差別意識」についての話で盛り上がってますが、多分この運動の意義は違います。
 
日本政府は「先住民族の権利に関する国際連合宣言」に賛成しました。
その宣言の中には、先住民から不当に奪った財産などを返却ってあるんですよね。
そしてアイヌは明治政府に土地などをがっぽり奪われた民族です。
つまりもし政府が認めると、不正に奪った土地を全て返還する必要があるのです。
 
日本政府は世間体のために賛成したくせに、実際は守ってない。
と言われても文句が言えない立場なわけです。これではまるで某国のようだと。
 
宣言の賛成さえないのであれば、以下のような思考が先に立ちます。
明治政府がアイヌ人を同化させていなければ、現在ロシアや中国の領地となっていた可能性も十分ある。
全てが終わり平和になった「今」運動を始めるのはちょっとせこい。
そもそも当時、土地の奪い合いは当たり前。お互い様であったと。
 
でも実際は宣言に賛成しているわけです。
この矛盾、どうしましょう。
 
ここまで読むと分かると思いますが、ソースである記事の書き方がひどく悪いです。
あれだとまるで「とある国の人が行なった差別利権獲得運動」の再来と取られかねません。
なによりソースの記事がその運動を盛り上げた朝日なので、いかにもそのように見えます。
アイヌの運動家最大の不幸は、朝日に記事にされたことでしょうね。
 
アイヌの人たちは「昔アイヌの土地で、今民間人が住んでいるところまで返せなんて言わない。せめて国有地としてまだ残っている(宗教的に神聖な)山などだけでも返して」
といった主張を昔からしているようです。
ただ日本人は極端ですから、認めると全部認め、認めないと全部認めないでしょうね。
宣言への賛成は、かえって和解を難しくしたかもしれません。